画面項目は減らせ

システムの画面項目をみると、企業体質までも見て取れる、かも。項目は減らしていきましょう。

例のスパゲッティ案件が完了。寝ても覚めてもソースコードにうなされる日々、ジゴクでした。さっさとこんなクソ環境を削除して、アタマを切り替えたい。

その前に、この案件で痛烈に感じたことがあるので、最後にひとつ、
にぎりッペ

「古い」システム

入力項目やボタン・コンボが多い画面は、一見して「古いシステムだ」と感じます。たとえキレイに飾っていようとも、最新の技術を使っていようとも、古さを拭えない。

なぜそう感じるのか、この案件を通してようやくわかりました。
要は、発想がアナログなのです。

画面項目が多いシステムは、往々にして「提出日」や「承認日」などを、手入力できたりします。さらに、仮登録や本登録、本登録後の修正機能、などなど、いつまでもデータをコミット(意思決定)しない。

紙と鉛筆で業務をするのと、同じです。書いては消して、保管して、探すだけのシステム。こんなことに、何億円という投資をしている。
私が設計するなら、ファイルサーバとOfficeとGoogleデスクトップでもあれば、十分実現できる気がしますけどねw

項目が多くなると、かさむのは開発工費ばかりではありません。
教育コスト、入力コスト、改修コスト...などなど、じわじわとボディブローのように見えない経費がかかっています。項目数が 1.1倍に増えたら、トータルコストは2倍。そのくらいが妥当な数字でしょう。

ましてや度をこえた数になると、人のモチベーションは下がりますから、そのシステムは末路を辿ることになります(それを理解せずに安値で丸投げ改修してるから、あんな醜い案件になってしまうわけで)。

項目減らすには

投資対効果の良さそうなシステムは、一見してスッキリした画面だったりします。必要なことができて、余計なことはさせない。スキがない。

この違いは何か?と言えば、ルールが確立しているか否か。だと私は思います。「日付」を例に挙げれば、

  証票の日付は、絶対に改ざんしてはならない。

という企業コンプライアンスが確立していれば、日付の入力・修正なんていう機能はいらないハズ。

機能を「増やそう増やそう」と考えてるときは、なんとかしてルールの穴をかいくぐろうとしているわけです。要件定義がやたら膨らんだり、膨大な工費がかかるシステムは、たいていこのパターンにハマッているのではないでしょうか。

「減らそう減らそう」と考えていくべきなのです。設計が終わった後でも、もっと減らせる項目がないか、徹底的に検討してみてはどうでしょう。結果的に、ルールが確立するはずですから。

どうしても増えてしまう場合はどうしたら良いか?・・・
答えは簡単。無理にシステム化しないことです。紙と鉛筆と人件費の方が、安上がりで効率的です。

IT化の前にシステム化!

「システム」という言葉が、話をややこしくしているように思います。
システムとは、本来、人・環境・ルールなどの実世界の組織のことです。コンピューター用語ではありません。

IT(情報技術)という言葉の定義は、

  高速に計算ができて遠隔地にデータを移動できる技術

たったコレだけですよ。どうやら、ITが業務や企業経営をしてくれるわけではなさそうです。

まずはシステム化!。その次にITを使って自動化。
そうやってできたITシステムは、きっと、安くて長く使える効果絶大なモノになるでしょう。


コメント
えっちけいわい
2007/04/01
 まったく同感です! 機械に弱い人ほど業務をややこしくしつつ
ITに頼れば(自分はなにもせず)カンタンに仕事がこなせると
思っているフシがありますネ。
 ワープロで文書を提出するのに、鉛筆で下書きしている御仁が
まだいる我が会社では真のIT化は当分先かと。あちこち講習に
呼ばれてボランティアしていますが、ハガキの1枚2枚だったら
手書きの方が(PCを立ち上げるより)早い! しかし、同じ
差出人で送り状を100枚書くならPCの方が早くて正確である!
と説いています。(実際じいちゃんばあちゃん農家ではその為
だけに人件費を使ってパートさんを雇っている?!)というわけで
そふとたけださんに嫌われないよう(笑)システム開発費をバイト
で貯金中です。
武田ソフト
2007/04/03
えいちけいわいさん、こんにちわ。お返事遅くなりました。
そうですね。ただ、こういうのは、われわれ提供側の責任の方が大きいと、常々思っています。セールス最優先だったり、スキル不足だったり。。。

#そふとたけださんに嫌われないよう

ど、どういうこと?
ryu
2007/07/20
>機能を「増やそう増やそう」と考えてるときは、なんとかしてルールの穴をかいくぐろうとしている
スルドイ洞察ですね。
いやぁ、なんだかこの気持ちをすぐには表現できないけどグッきましたよ。
システム開発っていうと、どうしても増やす方向ばかりがフォーカスされがちだけど、「減らすことも開発」なんですよね。
武田ソフト
2007/07/20
「減らすことも開発」とは、まさにそのとおりですね。
それが設計であり、マネージメントであり、ITコンサルだろうと。
機能を増減する理由が、スケジュールや工賃だけだなんて、
あまりにも寂しいじゃないですか。
kaiya
2007/09/18
古い記事にコメントしてしまいますが、
http://satoshi.blogs.com/life/2007/09/post-8.html
こちらのエントリを見て、そういえばと思って紹介さしあげました。ただただお客さんが望むとおりに機能を増やしてばかりです(それはそれで儲けになるのです)。お二人のエントリを読んで、考えなければならないと思いました。
武田ソフト
2007/09/19
>それはそれで儲けになるのです
なるほど。でも、「手間=儲け」の構図って、夢がナイような気もします。われわれIT業のジレンマ。
Life isさんのエントリは、そのとおりだと思いました。いいサービスを評価してほしい!というユーザーサイドへの期待もありますけど、なかなか難しいですね。

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