SEとして多少実績積んで、自信がついて、オレがエースだ、もっと評価しろ、金よこせ。と、ビリビリとんがってた頃の話。
巨大企業が相手の、ちょっと変わった面白い機能の(今で言うP2Pみたいな)システム。営業・Aさん(歳は私と同じくらい)から相談を受けて、アーキテクチャ考えて、技術検証して、見積・線表して、資料作って、全部やっちゃうオレ、天才、と。
その内容を、Aさんと一緒に説明しにいったときです。
客先の部長さんとAさんのオベンチャラ挨拶トークの後、ちょっと緊張気味の私がプレゼンしました。一通り終わるとアレやコレやと大量の質問攻め(吊るし上げ)が始まったのですが、Aさんはフォローしてくれるどころか、客と一緒になって質問してきやがる。
胃をキリキリ言わせながら、その場を切り抜けましたが、最後はヘラヘラっとゴルフ(だったかそういう感じ)の話で終了しました。
ハラの中は煮えくり返っていて、
と、エンジニアが営業を嫌いになるには十分な出来事です。
帰りに、そんなかなり気に食わないAさんから呑みに誘われました。
座席につくやいなや、私はやや不機嫌(だったと思う)に、
と、そしたらAさん、
私は、言葉を失い、ただ一言、
するとAさん、
と、爽やかに店員さんを呼んだのでした。
惨めで泣きそうでしたね。案件を「拾ってきた」と表現した自分が。
自分の仕事はいくらでも自動的に入ってくると思い込んでいて、自分の技術力が会社を支えているのだと、慢心していました。
Aさんは、作って、掴んで、私にその仕事を分けてくれた。同い年(26~7?)で、大企業の部長さんからもぎ取った。笑顔の欠片も見せられない偏屈なエンジニアが放つドンヨリした空気を和らげた。
自分には無い圧倒的な能力を見せつけて、「それが仕事ですから」と。プロだと思いました。
この瞬間だったと思う、エンジニアとしての無意味な優越感が消え、自分の役割をちゃんと考えるようになったのは。
ちょっと泣いたか、ちょっと反発した人は、とても誠実で、自分の仕事にとても実直な方だと思います。
自分もこの出来事で感じた思いに、ウソ偽りはありません。ただし、私が本当に変わってしまったのはその後のことで、それはまた今度。
※ツッコまれる前に言っておくと、「寝技」にケツ貸しちまったとか、そういう話ではない。
ところで、エンジニアと営業がめっちゃ称え合う投稿サイトなんていうのがあったら、実は意外と盛り上がって、お互い勉強になるんじゃないだろうか。と、ふいと思いました。