第17回 2004年 J2EE、EAIへ進出

J2EEベンダーのEAI分野への進出。J2EE1.3から異様に増えた仕様群も、ここでヒノメをみることになります。

EAI分野への本格進出

EAI(アプリケーション統合)という分野の製品があります。EAIとは、企業の中に既にある、いろんなシステムの機能やリソース(データベースやファイル)を、一つのプラットフォームに統合して「新しい価値を創り出すこと」をいいます。この分野では、EAI専門のベンダーが活躍していました。

従来から、J2EEベンダーもEAI製品をリリースしていましたが、市場シェアは「専門ベンダーにはかなわない」という状況が続いていました。それが、2003年あたりから徐々に、J2EEベンダーがEAI案件のシェアを拡大していくことになります。

その要因を追っていくと、たぶんこうです。

  • 1.J2EEは、バージョン1.3の新仕様から、EAIをターゲットにしていた。
  • 2.J2EEベンダーはEAI製品を作り始めた。同時に、EAI専門ベンダーはJ2EEを採用し始めた。
  • 3.Webサービスの登場で、システムの接続形式が統一された。
  • 4.どれもこれも似た製品になった。
  • 5.J2EE製品の普及数 >> EAI製品の普及数 だった。
よって、J2EEベンダーがEAI案件のシェアを伸ばすことになります。
とはいえ、J2EEベンダーは、あまりEAI分野のノウハウを持っていません。そこで、競争力が衰えたEAIベンダーを次々に買収していくことになります。昨今の大手J2EEベンダーによる買収劇は、たぶんコレの繰り返し。ポータル、BPMという分野の製品もありますが、同じパターンで買収されています。

まとめると、

 J2EEのせいで、
  全部似た製品になっちゃたから、
   金がある方がない方を買収しはじめた。
    銀行の統廃合みたいなものですか?

2003年ないし2004年、Javaはようやく、J2EE1.3で夢みてた(いや、登場したときからか)、「企業システムの中心」のポジションを獲得したのでした。

WebLogic Workshop

そのころBEAは、着実に、大きな企業買収をすることもなく、全ての機能(EAI、BPM、ポータル)を網羅した製品を完成させ発表しました。それがWebLogic Platformです。

他の製品とあきらかに違っていたのは、その統一感。そして、統合開発環境のWebLogic Workshopの存在です。(どっかと違って)デキアイの製品を買い集めてパッケージングしたわけではなく、全て自社で開発した製品・開発方法論・フレームワークを、まさしく「シームレス」に凝縮していました。
ラッキーにも、この製品を使ったプロジェクトに参加しましたが、これだけ莫大に増えたJ2EEの機能を、いとも簡単に利用できることを実感したものでした。

時のCTOスコット・ディッゼン氏は「開発環境では、他社の5年先を行った」と自慢げに発表していましたが、あれから3年たった今でも、まんざらウソではなかったことが実感できます。私はまだ、コレを超える完成度の開発環境にお目にかかったことがありません。
その後、ディッゼン氏は、BEAを辞めて、ベンチャーへ転身しますが、完成したものを作ってしまった充実感もあったのではないだろうか。と勝手に想像しています。

そしてSOAへ雪崩れ込む

EAI/ポータル/BPM/Webサービス、これらの機能を全部ワンパッケージにした製品を「SOA製品」と呼ぶようになりました。・・・SOA?

次回へ続く。



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