おれはアーキテクト

私がITアーキテクトを目指しはじめたのは、プログラマへ降り注ぐ数々の災難を、なんとかして取り除きたかったからです。

2000年の正月、私はITアーキテクトになりました。

宣言一発「みんな!おれはアーキテクトだぞ!」とw。

特別な知識や資格があったわけでもないし、プログラマ歴は1年ちょっと。ただ、本で読んだ「ITアーキテクト」という言葉の響きにヤラれちまったからです。・・・半分はね。

もう半分は、とにかく困っていたんです。

とにかく困っていたこと
  • 上流SEが持ってくる設計書が、あまりにも実装方法に疎い。
  • そんな設計書を書いておきながら、「次の仕事があるから」と、上流SEがプロジェクトを抜けていく。
  • プログラマなのに、設計書の修正や、延々と続く会議にかりだされる。
  • 弁が達つプログラマは、結局、客先調整も、スケジュール調整もやらされるはめになる。
  • プログラマなのに、プログラムを書き始めるのは、会議が終わる夕方6時すぎ。
  • プログラマの力量に、あまりにもバラつきがある。それを黙認して、最後の最後で全部作り直し。
  • ・・・・etc

・・・毎日ブチ切れてばかりでした(みなさまには大変ご迷惑を・・)。

イチ若輩プログラマが怒鳴り散らしたところで、部長とかに「まあまあ。がんばってね。」と、たしなめられて終わりでしたが。

一生こんな生活が続くのか?このクソ忙しい状況をどうなったら打開できるのか?根本的に何かが間違っているんじゃなかろうか?・・と、真剣に考えていたものです。

変えたかったこと

何が目的で、アーキテクトなんていう言葉にこだわったのか。

■まず第1に、プログラマの地位向上

どうも日本のIT企業は、「プログラムは新人がやるもの」と決めつけているようです。ライン生産のようなものだと思っているようですね。(確かに、「上流工程がもっとしっかり設計してれば」、それもアリでしょう。)

おエラいさん方は、「プログラムなんて書けてもだめだ。人とコミュニケーションができる人材がほしい!」なんてね。モノを作る会社なのに、モノを作る人間を軽くあしらうという、なんともバカバカしい状況が続きました。そんなこと言う人に限って、コミュニケーションという名の下に、非生産的な会議ばっかりやってる。

一発いってやりたかったんです。
 全部プログラマが作ってんだぞ!って。

■次にやりたかったのは、上流SEの教育

作り方がわからない人が設計書かいたら、プログラマは作れません。当たり前。どんなモノづくりの業界でも、こんなことがあるはずないでしょう。でもなぜか、IT業界では、まかりとおる。。。

もっとも、上流SEもプログラムを勉強してくれ、と言いかったわけではありません。むしろ、余計なことはやめてくれと言いたかった。「設計書はここまではちゃんと書いてくれ」「書けないのなら書かないでくれ」。

そうすればプログラマの仕事は確実に減ります。プログラマが背負うであろう苦労の種は、早いうちに摘んでおきたかったのです。

■もうひとつ、「上流と下流」という概念そのものを消し去りたかった。

 上流・・高度、権限、年配
 下流・・低度、力技、若輩、下請け

プロジェクト用語としての「上流と下流」は、そのまま何かヒトを勘違いさせて、タテ社会的な階層を生むことになりました。「それはウォーターフォールだから・・・」なんていうナマやさしいものではありませんよ。上流のミスは、全部下流にしわ寄せがくるんですから。そして、下流が頑張っている頃には、上流の方々はいずこへ・・・。

こんな環境で、いいものが出来上がるわけがない。かといって、上流にはやっぱり、会社の中でも地位の高い人がいるものです。
でもそこで萎縮するんじゃなくて、
 おいっ上流!おれら下流の言うことを聞け!
と、勢いをつけたかったんです。

■そして最終目標は、プログラマのレベルを上げることです。

それにはまず、プログラマの「無駄な」苦労を減らして、時間的・精神的に余裕を持ってもらうことが先決です。毎日徹夜で上流の尻拭いしてるプログラマに、「もっと勉強しろ」なんて、言えませんからね。

(もちろん、プログラマ自身にも、目をつぶってはいけない問題はたくさんあります。それはまた別の機会に。)

だから、アーキテクト宣言

7年も前の話ですが、今でも同じような現場をたくさん見聞きします。同じように苦しんで、疲れてるプログラマも多いのではないでしょうか?

そんなときはさ、こう叫んでみるのも、選択肢のひとつかもよ。

 おれはアーキテクトだー!!

ん?「アーキテクトなんてただの言葉だ」って?

いいんです。
アタマのカタいお偉いさんを煙に巻くには、外来語が一番。


「わたしのフレームワークとアーキテクチャーが
 あなたのマネージメントスキルとシームレスに融合すれば、
 エンタープライズレベルのシナジー効果でWin-Win!」

・・・くどいか。


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